育毛の知識

1、頭皮と毛髪の関係

 

髪は皮膚の一部が細胞分裂をによって変化したもので、頭皮の健康と神の状態は表裏痛いいで直結しています。まず皮膚は、大きく「表皮」と「真皮」の2層構造となっており、その奥には皮下脂肪がある。頭皮を外界から守る保護膜としての役割を果たすのが表皮で、その表面を瓦のように覆うのが角質層。また、真皮は血管や神経が細かく張り巡らされ、細胞とコラーゲンを作りながら表皮を支える役目を担っている。次に髪は大きく「毛幹」と「毛根」に分けられる。毛幹は頭皮の外に出ている毛のことで、毛根は頭皮に潜った部分のこと。この毛根は毛包という膜に覆われており、下部の卵型に膨らんだところを毛球と呼ぶ。毛球には髪の生産拠点である毛乳頭があり、ここに髪を成長させる毛母細胞が詰まっている。毛母細胞は毛乳頭に通じている毛細血管から、酸素や糖質といった栄養素を吸収し、休みなく細胞分裂を行う。この蓄積によって髪の毛が伸びていくのである。健康な人で1ヵ月で約1㎝伸びると考えられている。

2、ヘア・サイクル(毛周期)

 

日本人の髪は約10万本あり、大きく「成長期」「退行期」「休止期」のサイクルを繰り返すことで、毛量を一定に保っている。これをヘアサイクル(毛周期)と呼ぶ。最初の成長期は2~6年とサイクルの大半を占め、毛根で毛母細胞が活動し、髪の毛が作り続けられる期間。薄毛はこの期間が短縮される。次に退行期に移ると2週間の間、毛母細胞が活動を止め、髪の成長もストップ。最後、3か月間にわたる休止期に入ると、毛根の深さが浅くなり。毛母細胞が再び活動を始めて新しい毛がつくられていく。これにより古い毛は押し出されて新しい毛にはえかわる。

3、薄毛のメカニズム

 

薄毛がなぜ引き起こされてしまうのか。その答えはヘアサイクルに変化を及ぼす男性ホルモンの働きによるものです。

人は成長とともに産毛が軟毛となり硬く長い硬毛に置き換えられていきます。しかし、薄毛はこの反対に軟毛に変化していきます。それは男性ホルモン(TS:テストステロン)がさらに強いDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるためです。それは加齢とともにTSの分泌が減少し、それを補うためTSの10から30倍の強さをもつDHTが必要となるためです。

DHTは発毛に関わる毛乳頭を萎縮させるために、毛母細胞の分裂を抑えてしまう。そのため髪の成長期を短縮してしまうために、硬さ・長さが十分でないままに成長が止まり脱毛してしまうという悪循環が生じるのである。